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ジャンカルロ・イリプランディ
スタジオ訪問記

2005年4月


2005年4月のミラノ・サローネ出張のおりに、ジャンカルロ・イリプランディ氏のスタジオを訪問しました。

イリプランディ氏は、1950年代から60年代にかけてのイタリア・グラフィック・デザインの黄金期を支えたデザイナーの一人です。
同年代には、フロンゾーニ、バルマー、ワイブルなどがあげられます。残念なことに現役を引退されたり他界された方が多いなか、イリプランディ氏は80歳になる現在も現役で活躍中で、建築雑誌「L’Arca」のアート・ディレクションなどを手掛けていらっしゃいます。

ミラノ市内のスタジオに約束の時間に少し遅れて到着すると、彼のスタジオの窓から私の姿が見えたらしく迎えに出てきてくださいました。
スタジオの中の調度品は60年代のイタリア・モダン家具が配置されているのですが、どれひとつとして高価なものや過度にデザインされたものがなく、センスの良さを感じました。
壁にはイタリアの広告年鑑Pubblicita in Italiaでしか見たことのないポスターが飾ってあり、書棚には貴重な雑誌や本がならんでいて、私は平常心を保つのにとても苦労しました。
今回の訪問はイリプランディ氏の著作「Linguagio Grafico(全四巻、1965年から1983年にかけて出版) 」を拝見することが最大の目的でした。部屋の奥のキャビネットから出して見せていただいたのですが、細かく校正の文字が書き込んであり、出版されてからも絶えず手直しされていたようです。
最近、タイトル、体裁を変えて復刻が出版されたようなので、出来るだけ早くご紹介できればと思っています。

帰り際には、持参したイリプランディ氏の絵本「Iris Colombo(来春に復刻版が出ます)」にサインしてもらい、おまけに80歳の記念で製作した私家本「otto ineditiper ottant’anni」までいただいてしまいました。

桑野素弘

(c)kuwano-trading 2008